半枝蓮 (はんしれん) Scutellaria barbata

【概略】

シソ科のScutellaria barbataの全草を乾燥させたもの。中国各地や台湾などに分布し、コガネバナ(生薬名:黄ゴン)やタツナミソウと近縁のシソ科植物。

アルカロイド・フラボノイド配糖体・フェノール類・タンニンなどを含み、抗炎症・抗菌・止血・解熱などの効果があって、中国の民間療法として外傷・化膿性疾患・各種感染症などに使用されている。肺癌や胃癌など種々のガンに対してある程度の効果があることが報告されている。

【白花蛇舌草と半枝蓮の組み合わせが各種のガンの治療に使われている】

台湾や中国では古くから消炎、排膿、解毒、殺菌作用、ヘビによる咬傷を治すなどの効能で、白花蛇舌草と半枝蓮が民間薬として使用されている。さらに、胃癌、大腸癌、肝癌などの消化器系癌や肺癌・子宮癌・乳癌に対する効果も指摘されて広く使用されている。日本においても入手しやすく、抗ガン剤の補助療法や進行ガンの治療などに試みられることも多くなっている。

両者は通常、併用されることが多く、進行ガンの治療では、白花蛇舌草は20〜60g、半枝蓮は10〜30g程度を1日量の目安として煎じ薬として使用されている。例えば、ある民間療法の処方では白花蛇舌草と半枝蓮は2:1で使用されていて、白花蛇舌草65gと半枝蓮32.5gを1日量として400 mlのお湯で煎じて飲用するという方法がある。

進行ガンや化膿性疾患など重症の場合には、1日20〜60グラムという大量が必要であるが、ガン治療後の再発予防にはその3分の1程度を飲用すればそれなりの効果は期待できる。再発の危険が高いとかすでに転移がある場合には量を増やすと効果を高めることができる。

【白花蛇舌草と半枝蓮の抗腫瘍効果の研究】と【文献的考察】に関しては「白花蛇舌草」の項を参照。

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